普通の時間の感覚

126 本当にあった怖い名無し [sage] 2011/08/28(日) 23:30:16.11 ID:vUFyt1md0 Be:
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私は以前、仕事で精神が擦り切れて心療内科に通うことになった。
ただその通院した医院はヤブだったせいか過剰に薬を与えられて逆に悪くなってしまい、
奇妙な体験を何度かすることになった。

ある日、ながい睡眠から覚めた後、自分の身体がとても重く感じた。
何というか重い水の中を動いている感覚だった。身体をゆっくりとしか動かすことができない。
気晴らしに外に出て歩いてみたのだが、周りの人やモノもゆっくりとしか歩いていなかった。

散歩した後、特にすることが無かったので、近くのゲーセンでシューティングゲームをすることにした。
「怒首領蜂 大往生」 と 「ケツイ ~絆地獄たち~」 という難易度が恐ろしく高いゲームを
プレイしたのだが、どっちもあっさりと初クリアしてしまった。
いつもは途中であっさり死んでしまうのに。
店員さんが「すごいですね、よくあんな速い弾かわせますね」と褒めてくれたが
基板が故障でゆっくりとしかゲームが動かないんだから誰でもクリアできるよ、と思っていた。

当時の人や物の動きをゆっくり感じる感覚は、恐らくプロスポーツ選手が集中したとき
ボールなどがゆっくり動く、止まって見える感覚と同じようなものだろうが
私の場合は薬のせいで脳内のバランスがおかしくなったせいで、それが普通の感覚に
なってしまったのだろう。

通院、薬を止めてから一年以上たって体調も精神も普通に戻ったと思っているが
今でも普通の時間の感覚に戻っているかといわれると、あんまり自身が無かったりする。

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