あき様

985 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/04/29 18:42
初めて書き込みいたします。
少し不可思議なお話です。
私の家は、代々旅館を営んでおり、大きな旅館の為、私が幼少の頃も、
両親共に忙しく、会話をした記憶もほとんど無いほどでした。
毎日、店の者が学園まで迎えに来るので、学友と遊びに行く事も出来ず、
何時も母屋かお店で、2人で遊んで過ごしていました。

問題となるのは、『2人』出過ごした事です。
私は一人っ子で、外出も禁止されていたので、近所にはお友達もいませんでした。
ですが、あや取りや、おままごと、お花摘み。鞠遊びも全て2人で遊んでいました。
時折、祖母も交えて3人で遊んでいましたが、私が疲れて休んでいる時も、
祖母と彼女はお話をしたり、お菓子を食べたりしていました。

一緒に遊んでいたお友達を、私は「あき様」と呼んでいました。

年月は過ぎ、私の息子も小学一年生になりました。
彼は一人でキャッチボールをして遊んでいます。
学校から帰ると、グローブを2つ持って庭に向かって駆け出し、
「あき様~」と大きな声で呼びながら姿を消します。
息子も心配ですが、私もあき様に会いたいので探していますが、会えません。
息子についていっても、あの子は少し油断すると、何時の間にか消えてしまいます。
ですが、お夕飯時にはひょっこりと現れて、
「あき様と・・・・・・して遊んだ」と、楽しそうに話してくれます。
大人になると、会えなくなるのでしょうか?

今は、お婆ちゃんになったら会えるのかな?と思い始めています。

空家の女

865 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/04/29 02:26
いまだにキショ恐い、謎な話。
小学校低学年の頃、両親の用事で俺は知り合いのおばちゃんちに一晩預けられた。
そこの家は柴犬飼ってて、俺は一日目の暇つぶしにそいつを連れて散歩に出かけたんだけど
土地感のないところを、やたらめったら歩き回ったんで迷子になってしまった。
シャイボーイだった俺は他人に話し掛けることもできないし、連れてる犬は
役に立たないしでウロウロしてるうちに夕暮れ近くになってしまった。
しかもある場所を通りかかったとき急に犬が足を踏ん張って動かなくなってしまい
俺はそいつ抱えて歩き出したんだけど、異様にクソ重たい犬だったような気がする。
そうやって立ち往生してた場所の右手に2軒つながりのような形の空家があった。
当時昆虫集めに凝ってた俺は、いい虫(カマキリとか)でもいないかと犬をひきずって
そこんちの草ぼーぼーの庭に入り込んだ。
んで、しばらく草をかき分けてるうちにいいかげん暗くなってきてこりゃやばい
と顔をあげたとき、空家のほとんどの窓は雨戸しまってたんだけど、俺とこから
玄関はさんで向こう側の窓だけ雨戸が少しだけ開いてて、そこから女の人が
顔突き出してるのが見えた。
顔つきとか覚えてないけど確か女で、両目閉じたまま顔を左右に振ってたと思う。
とにかくキショイ動きだった。
俺は「ギョエェェェーー!!」と思ったわりに声も出ないまま腰ぬかしたけど
すぐに一目散に空家から飛び出した。

866 名前:865続き投稿日:03/04/29 02:27
それからどうやっておばちゃんちまでたどり着いたのか忘れたけど、
おばちゃんに半泣きで空家の女のこと言ったら、おばちゃん怒り出して
なんでか分からんけどすぐさま頭をバリカンで丸坊主にされて
その後知らないおっちゃん連れてきて呪文みたいなの聴かされた。
それに出かけてたはずの両親も急遽呼び出されたり結構大事になった。
以来おばちゃんちには一度も行ってないけど犬は結局帰ってこなかったと思う。
すんませんおばちゃん。
つか、これ最近思い出したことなんだけどあれは一体なんだったんだろう。

ループ

798 名前:今も夢?投稿日:03/04/27 23:17
少し前の出来事ですが。
朝、いつも通りに目覚め、朝飯を食べようと起き上がり椅子に座って
朝飯を食べ始めたところで、布団の中で目が覚めました。
『ああ、なんだ夢か』と思って、再び(?)布団から起き上がり、朝飯を
食べ・・・ていたはずが、いつのまにか場所は学校の教室に移動
そして、また布団の中で目が覚める。
『あれ?』と思って、布団から起きて朝飯を食べて、また布団の中で目が覚める
『また夢か?』と思っても、それ以降何度も布団の中で目が覚め続ける。
次第に『このまま夢から覚め無いのではないか』と恐くなってきたのですが、
また布団の中で目覚めるという夢を見続けました。
その後、何とか夢のループからは抜けたようなのですが
何故か何回目でどのようにして目が覚めたのかは覚えてないです。

山にとりこまれる

751 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/04/26 17:19
うちのオヤジ、若い頃は鉄砲ぶち(狩猟)が趣味だったんだけど
ある年、「山にとりこまれる」と言い出して、それ以来ピタッとやめた。
なんでも、鳥や動物の次の動きがすべてわかるようになってしまって
自分は山にとりこまれつつあると感じ、無性に恐ろしくなったんだと。

飛び立つ前のキジの飛ぶ方向も、ウサギが隠れてる雪の下の穴も
キツネの足跡がとぎれていても、どこに潜んでいるか等々が
何もかも気味が悪いほど直感でわかるようになってしまったんだと。
その時、「これは人間の感覚ではない」と感じたんだそうな。

一緒に狩りに行ってた仲間は、オヤジと一緒に行くと、面白いように
ウサギやらキジやらがとれるので、オヤジが突然狩りをやめたことを
非常に惜しんで何度も誘われたが、オヤジは二度と山には行ってない。
おかげで70歳こした今も元気だけど、あのまま狩りを続けていたら
どうなっていたんだろう・・・?

留守電

723 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/04/25 23:03
 たまにニュースなんかにもなるんですが、携帯電話に夢中で、踏
み切りを気づかずに越えて電車に轢かれてしまう、って事故があ
るじゃないですか。
 巻きこまれた本人もさることながら電話の相手も大変だ。友人知
人が、あるいは肉親が電車に轢かれるまでを電話口にきかされる
ことになるのだから。そしてそのなかには、電話先が留守電であっ
たためにその一部始終が録音されている場合もあるわけです。友
人の彼女、A子もそういう経験を持ってるんです。以下の話はA子
から聞いた話。

 A子の友人にB子というのがいたのですが、このB子がまさにA
子の留守電にメッセージ入れてる最中に電車に轢かれたそうで
す。よくある旧式の踏み切りで、遮断機がなくて警笛だけの踏みき
りでの事故だったとのこと。なんでも次の日にA子のところへ泊まり
で遊びに行く予定だったのだが、行く時間がずれるので連絡いれ
てた最中に踏み切りで轢かれたらしい。
内容はだいたいこんなものだったとか。カーンカーンという警笛の音がかすかに聞こえるなか・・・・
「B子です・・・・・明日ね、ちょっと遅れそう・・・・・一時間くらい遅れ
(衝突音)」

 そんな事故があったとも知らずに家に帰って留守電を聞いたA
子。ほんとにびっくりしたらしい。メッセージの途中でものすごい衝
突音がいきなりするわけですから。B子の家に確認の電話を入れ
たら、やはり事故に巻きこまれたことがわかった。むろん即死だっ

724 名前:723投稿日:03/04/25 23:04
ごめんへんなとこできれたみたい

たとのこと。

 友達が死んでいく最後の声の入った留守番電話。いやだとは思いつつもB子のことを思ってメッセージを消すに消せずにテープに入れたまま残しておいたそうです。
 一年後の命日。A子はそのテープをもう一度だけ聞こう、そして供
養にとお寺に預けてしまおうと思って聞くことにしたそうです。そし
てテープを聞くと、一年前には気づかなかった変なことに気がつい
たのです。
A子「電話がかかってきたときにもう警笛がしているのよ。というこ
とは、かける前から鳴ってるはずでしょ、なんでB子気づかない
の?」
残念ながら、私がこの話を聞いた時点では先にも書いたとおりに、
寺へ供養で預けたあとで、実際のものを聞いてないのでそのあたりなんとも判断できないのですが、もうひとつ不思議がある、とA子はいうのです。
「それにしゃべりはじめてからぶつかるまでがけっこう短いのよね。
警笛鳴ってから電車がくるまでって、少し間があるじゃない。でもね
あっという間なのよ」
A子が再現してくれたテープの内容は上の通りです。文字にすると
わかりづらいですが、普通の速さで口に出して読んでみてくださ
い。確かに短いんです。

 結局、こういう推測しかできないんです。
 警笛がすると同時、もしくはその直前に電話をかけはじめ、A子
の留守電が「メッセージをどうぞ」といったあと、しゃべり始めると同
時に電車が来ると分かっているはずの踏みきりにむかって歩きは
じめた。
 こんな妙なことってあるものなのか、いまだにわからない話なの
です。

雛人形

619 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/04/22 13:26
ある日、叔父の一家が遊びに来た。昼食の後大人達は茶の間で
おしゃべりをし、私と私の兄弟、いとこ達は隣の部屋で遊んで
いた。
茶の間と隣の部屋を遮るふすまは開け放たれて二つの部屋は一体
となっていた。大人たちのおしゃべりと子供達のはしゃぐ声でそ
こは明るいにぎやかさでいっぱいだった。
子供達の間で追いかけっこのようなことが始まりった。私は押入
れを開け、上の段によじ登った。

押入れの布団の上に登ったところで、暗がりに妙なものがあるこ
とに気がついた。2体の人形が、押入れの私がいるのと反対側に
鎮座している。

620 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/04/22 13:27
それはいつもはその部屋のガラス戸棚に飾られている人形だった。
7センチほどのお雛様とお内裏様の人形で、形自体はだるまのよ
うに丸く、そこに着物と顔が描きこまれていた。顔は真っ白で、
雛人形らしい切れ長の目をしていた。私はそのお雛様に特に注意
を払ったことはなかったが、そこにその人形があることは意識す
るともなく意識していた。

それが押入れの暗がりに、ちょうど自分に向かうように2体並ん
で立っている。

621 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/04/22 13:28
あれ、と思うまもなくその人形達は、
  ひょい、ひょい
とその場で小さく跳ねた。私は何がおきたかも分からずあっけに
とられた。しかしすぐに大きな恐怖に襲われた。人形達が跳ねな
がら私に近づいてきたのだ。しかも近づきながらその姿はどんど
ん大きくなってくる。
  ひょいひょいひょい。
私の目の前に迫った時には私よりも大きくなっていた。
「うわっ!」
私は手をむちゃくちゃに振り回した。その弾みで押入れから転げおちた。

622 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/04/22 13:29
畳が目の前に迫る・・・!ばしん、と畳に手をつき、顔を上げた。
すると・・・誰もいなくなっていた。駆け回っていた兄弟やいとこ達。
隣の部屋でおしゃべりに興じていた大人たちも。部屋はがらんと
して、気がつくとさっき昼食をとったばかりだったはずなのに、
部屋には夕方の光が斜めに差している。

623 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/04/22 13:30
何が起きたのか分からないまま、しばらくぼうっとしていると
母親が現れた。いとこ達はどうしたのか、と聞くともう帰ったという。
あの人形は?と思い、戸棚を見てみた。すると人形達は無くなっ
ていた。私はお雛様はどうしたのかと聞いてみた。しかしわたし
がいくら説明しても母親はそんなものはない、初めからなかった
、というばかりだった。

それから数ヶ月、寝るたびに薄暗い路地であの自分より大きくな
ったお雛様達に追いかけられる夢を見た。途中で夢だと気づくこ
とも多かったが、それでも醒めずいつまでもいつまでも追いかけ
られるのがつらかった。

忌み名

367 名前:夕暮れの話投稿日:03/04/11 06:58
狐やイタチが人を化かすと言う話を聞いた事があるでしょうか?

そのころ、私達の間では「秘密基地」作り、中に蛇の抜け殻や黒曜石、気に入った棒などの宝物を置く事が流行っていました。
その日、私は学校から帰ると、500Mほど離れた川の堤防に埋まっていた土管の中に作られた「秘密基地」に向かっていました。
学校が終わって、川に向かったのは15時頃だったでしょうか?田んぼ道を歩いていると、あぜに置かれた椅子に黒い人が腰を掛けていました。
(この椅子は、近所のお爺さんが、大きな声で詩吟を唸っても良い様に、田んぼのあぜに置かれていたものでした)
顔も何も覚えていません。ただ、黒い感じの人でした。その人は、私の事を「○○○」と、忌み名で呼んだのです。
(父方の家では、生まれた子供に、両親が秘密の名前を付ける風習があります。両親と本人しか知らず、私も姉の忌み名は教えて貰っていません)
私は、忌み名を呼ばれたのに何故か驚きもせず「はい」と返事をしてから、丁寧に挨拶をしてそのまま基地に向かって歩き出しました。
歩き続けました。しかし、堤防は近づきません。嫌な予感がして私は必死に走り始めました。しかし、走っても走っても堤防が近付いて来ないのです。
どのくらい走っていたでしょう?日差しに焼かれ、息が切れ喉はカラカラになり、足がもつれて転倒しました。すると突然辺りは夕暮れの風景に変わりました。
フラフラになりながら回りを見回すと、そこは椅子の前でした。家から200M程の所で、私は立ち止まっていたのでした。
家に帰ると18時頃で、夕食の準備が出来ていました。ビールを飲んでいた父にその話をすると「化かされたのか」と言って大笑いされました。
忌み名を呼ばれた時は、絶対に返事をしてはいけない。知っているのは、父母と化生(人外。神も含む)だけだからだそうです。
なぜ忌み名を付けるのか聞いてみたら、人と化生を見分ける為だそうです。忌み名を呼ばれた時は気が付かない振りをして通り過ぎる様教えられました。

神田

364 名前:田での出来事投稿日:03/04/11 05:41
最初に、何歳の頃かも忘れてしまった、幼い日の出来事から・・・

山や田んぼには、神様が住んでいると言う話を聞いた事がありますか?
私の生まれた町では、お百姓さん達からそんな話を聞かされて育ちました。

ある日、私は幼馴染A君と、彼の家の近所の神社の裏手の田んぼのあぜで、2人で遊んでいました。
親からは「明るいうちに、帰っておいで」と、きつく言われてはいましたが、
楽しい時間はあっという間にすぎ、あたりが薄暗くなってきてしまった時、それは起こりました。
苗の植えられている田の水面が鏡のように調い輝いて、その中では、怒り心配している私とA君の母親と、
近所に住んでいる同級生の母親が映っていたのです。3人の母親の会話まで聞こえた記憶があります。
早く帰らないと酷く怒られると思った我々は、急いでA君の家の前まで駆けて行きました。
そこには、水面に映ったのと同じ服装、構図の母親たちの姿がありましたが、なぜか不思議には思いませんでした。

365 名前:田での出来事投稿日:03/04/11 05:41
その後か先かは忘れましたが、田んぼに石を投げ込む遊びをした事があります。
まだ苗の植わっていない田んぼは見晴らしが良く、大きな石を投げ込むと爆発するように泥と水飛沫を上げる事から、爆弾投げと呼ばれていました。
その年、私の家の前の田は「神田」(その田の収穫から、神社に一束の稲穂をお供えする)となっており、お神酒と、注連縄で飾られていました。
私たちは、いつもの年のように、大きな掴み易い丸めの石を選んで投げ込む事にしました。まるで注連縄がプロレスのリングのようで、
幼い心に特別な思いを抱かせたのでしょうか?私は、石垣に隠しておいた、模様の入ったお気に入りの宝物の石を投げる事にしました。
石の大きさは、多分大人の握りこぶし位だったのではないでしょうか。私は一番乗りで石を投げ、石は放物線を描いて水面へ。
大きな水飛沫が上がった時、私は頭に強い衝撃を受けて、意識を失いました。
目が覚めると、そこには母と、友人達。そして近所の医院のお爺ちゃん先生が覗き込んでいました。
「この石が頭にぶつかったんだよ」と聞かされて、先生が見せてくれた石は、確かに自分が投げ込んだはずの宝物の石だったのです。
周りにその事を訴えると、皆、急に押し黙り、その後両親に連れられて神社と田んぼに、お供えをしに行った記憶があります。