パラ、パラ

491 本当にあった怖い名無し [] 2011/10/16(日) 15:37:38.79 ID:dNq23T0A0 Be:
俺の指導教官が授業中に話してくれた小話。

授業中、いきなり先生が生徒に向かって質問。
「この教室の中に、いわゆる“視える”人はいますか」
生徒は失笑。
だが、先生は真面目な顔で続ける。
「実は、若い頃、一度不可解な経験をしました」

先生がまだ20代の頃、ある国立の研究機関に勤めていた。
ある日、資料整理を命じられて一人で残業していたことろ、
階下から「パラ、パラ」と新聞をめくるような音が聞こえてくる。
「あれ?俺の他に残業をしている人はいないはず」と思い、階下へ
いくが誰も見当たらない。音も聞こえない。

気のせいかと思いなおし、再び自分の仕事をしていると、先程と同じく
新聞をめくるような音が階下から聞こえてくる。
先生は「もしかしたら泥棒かもしれない」と思い、隣接する某国立機関の警備質へ行き、
警備員とともに職場へ。

先生は警備員とともに、音源の場所の入口へ行く。
「パラ、パラ」と紙をめくるような音が聞こえてくる。
先生と警備員は顔を見合わせて、双方の意思を確認、同時に部屋へ飛び込む。
しかし…誰もいない。先生は残業を切り上げて帰宅したらしい。

「あそこは出ますよ」と謹厳な顔で先生は言っていい多。
あまり冗談を言わない先生がこんな話をしたので、今でも印象に残っている。
今から、20年程前の話です。

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