- 64 :本当にあった怖い名無し[sage] :2006/05/17(水) 13:35:07 ID:MRofvL+gO
- 高3の夏、部活で合宿に行った先でのこと。
少し説明不可能な出来事に、遭遇した。
夜、宿泊先の民宿の一室に部員全員集まって、よくある怪談大会に。
部長だった自分が、先陣切るハメになり、落語の高座みたく板の間背にして、
円座してる部員達に話す格好になった。
「これから涼しくなるから」
と、1年男子の一人が、柱についてたエアコンのスイッチを切ったのを
全員で見届けて会がスタートすることに。
が、話し出して間もなく、真上からひんやりした風が静かに吹いてきた。
全員おとなしく私の話を聞いていたため、室内にエアコンの稼働音が響いた瞬間、
いっせいにどよめきが。
エアコンのスイッチ切った男子が、同級生達に責められるが、本人が一番パニクってる。
半泣きで、どうにかこの状況にケリをつけようとした本人及び仲間は、
「きっとタイマー運転にしたんだよ、な!」
と無理矢理解決。
しかし自分や、柱に近い場所にいた数人は間違いなく『切る』ボタンに触れた後輩をみていたので、なんとも釈然としない。
結局、女子達がもうやめようと言い出し、その夜は解散に。
→続く - 68 :本当にあった怖い名無し[sage] :2006/05/17(水) 13:58:56 ID:MRofvL+gO
- >続き
翌日、昼間部活動して夕方民宿に戻ったら、前日の部屋の前が騒がしい。
また昨日の後輩が、半泣きで出てきた。
なんと、昨日勝手についたエアコンが、今日は帰ってからリモコン押しても、ウンともスンとも言わないという。
工業高校だったんで、自分らでみろと言ったものの、まぁ無茶な話で。
宿の人を呼んできた。
「あ~、すいません。コンセント抜けてましたね。直しておきましたよ」
しばらくして告げられたその言葉に、私たちは顔を見合わせた。
「…おまえら、そんなとこいじった?」
「まさか!つか、どうやってあんなトコ…」
確かに、天井近くにあるエアコンには手が届きようもない。
埃も積もっていて、誰も触れた後が全然ない。
まして、そんなことをする理由がない。
大体、コンセントが緩んで勝手に抜けるなんて、まずあり得ない。
気味悪がる後輩達を、無理矢理その晩もその部屋ですごさせたが、その後はなんともなかった。
海のすぐ前に建つ、いい民宿で高校三年間ずっとお世話になったが、
妙な体験したのはこれが最初で最後だった。
ちなみに私たちの部屋は、隣だけど何もなかった。
ありえない場所、もう会えない人、今ではない時間、 幼い頃の不思議な記憶、 見えるはずのないもの。 そんな、怖くはなくても奇妙な経験を書き込むスレッド、 「不可解な体験、謎な話~enigma~」のエピソード置き場です。