ばあちゃんのいとこのばあちゃん

【あやさんからの投稿エピソード】

今はもう別のところに移っちゃったんだけど、小さいころにあったおばあちゃん家は結構大きな家で、もともとは何かの問屋だったとかそんなことを聞いたような気もする。本家だったらしくて、節目節目に親戚筋の人たちが大勢やってくる家だった。

昔の家なので、大きな縁側があって自分はそこでよく寝っころがって遊んでた。縁側だから、仏壇のある部屋もそこからよく見えた。で、いろんな人がお参りしていく姿を当たり前のように見ていたんだけど、今考えるとちょっと他とは違う人がいたのね。

その他とは違う人っていうのは、ばあちゃんのいとこのばあちゃんなんだけど、そのばあちゃん、お参りしている時に声が変わるの。いつもはかん高い声なのに、野太い声になるの。おまけに仏壇のろうそくの火が縦にながーーーくなって。

そのばあちゃんのいとこのばあちゃんはすぐ近くに住んでいて、よくばあちゃんちに遊びに来ていた。で、来るたびに仏壇に手を合わせていくんだけど、その度にその様子を目にしていた。その時は子供だったから別に「ちょっとこわいな」って思ったくらいだったんだけど、でも、仏壇に手を合わせていてそういう風になる人って、そのばあちゃんだけだったんだよね。

自分が高校生になったころふと、子供のころのその記憶がよみがえって、親にそれを話してみたら、「あー、それあるかもね」という返事が返ってきた。親の話だと、そのばあちゃんのいとこのばあちゃんって、その地方界隈で有名な霊媒師?だったか何かで、よく当たるという評判の人だったんだって。別にそれを商売にしていたわけではなくて、頼まれたら見てあげる程度だったらしいんだけど、それでも当たるってことで評判だったらしい。親もその霊視だか何だかわからないんだけど、それをやるところを何度か見たことがあるらしく、その時は声どころか顔つきなんかも変わって最初はびっくりしてたって話してた。

あんまり怖くなくてスミマセン

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