- 311 :1/5[sage]:2011/06/08(水) 14:58:46.64 ID:Fou/CtfL0
- バックベアードを一回だけ見たことがある。
もう数十年前、10歳の夏に普段家に寄りつかない父親が私に「散歩行かないか?」と言い出した。
子供としては、夜の散歩は魅力的。
なのでついて行くことにした。
自 - 312 :2/5[sage]:2011/06/08(水) 15:01:10.71 ID:Fou/CtfL0
- 自宅は新興住宅地といえばそうなんだけど、コミュニティーとしてはもう15年くらい前から区画として成立している。
その散歩道も実際は自分の通学路。
道路は車二台が普通に通れる。ここは山を崩して住宅地にしたから、基本的に斜面に家が建ってる。
家1と家2は高台にあるので、急な階段を(30段くらい)を上がらないとそれぞれの玄関に行けない。この階段は両家で共有している物。
家3~5は道路沿いに建ってるけど、玄関と反対側は斜面。全ての住宅がこんな感じ。図は次ね。
Lv低いから時間かかってごめん。 - 313 :3/5[sage]:2011/06/08(水) 15:03:19.55 ID:Fou/CtfL0
- 図にするとこんな感じ。
家1 階段 家2
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父 ★ 私
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家3 家4 家5 - 314 :4/5[sage]:2011/06/08(水) 15:05:30.79 ID:Fou/CtfL0
- 夏の夜はなんだかわくわくして、私はどんどん先に進んだ。
しかし父親はのったらくったら歩いて、なかなかこちらへ来ない。
あんまり離れると父親の機嫌が悪くなるな、と思ってある場所で私は振り向いて父親の方を見た。
このとき、父と私の距離は30~40メートルくらい。 - 315 :5/5[sage]:2011/06/08(水) 15:07:38.35 ID:Fou/CtfL0
- ★付近には、直径4~5メートルの目が浮いていた。
目玉の周囲に毛が生えている。
目玉はこちらを見ながらゆっくりと階段の方に吸い込まれていく。
私は呆然とそれを見続けたけど、父は何も気づかず歩いてくる。
目玉が階段にすっぽりと隠れると、父が傍まで来ていた。
咄嗟に今見た物を話そうと思ったけど、超現実主義で気分屋の父には黙っていた。
ごめん、あと2スレくらい。 - 316 :つづき[sage]:2011/06/08(水) 15:09:56.59 ID:Fou/CtfL0
- 翌朝も学校なので昨夜の道を行かなければならない。
いやいや通ると、家2ではお葬式の準備をしていた。
ご主人が突然亡くなったらしい。
その数年後、ゲゲゲの鬼太郎の映画でバックベアードを見て「あのときのやつだ!」と心底驚いた。
映画では数十メートルもある巨大なやつだし西洋の妖怪だったけど、
私が見たのは確かにバックベアードと同じような見た目だった。
その後、妖怪を見ることはなかったけど異空間に行ったらしいことはありましたw
21歳を境に、心霊体験もなくなり現在は平穏です。
おわり
参考: