- 小学校低学年くらいの頃に初めて新幹線に乗った時の話
トイレに行きたくなったので、両親にその旨を伝えて
一つ後ろの車両の後方にあったお手洗いに向かった
用を足してから元の車両に戻ろうとしたんだけど、
アホだったので間違えて違う車両の方に出てしまった
出た瞬間「あ、間違えた」と気付き、
またトイレの前を通ってもと来た車両に戻ったんだけど
さっき通った時となんだか雰囲気が違う気がした
すごく静かで、みんな目を閉じてる
姿勢よく座席に座ってて、両腕はちゃんとひじ掛けの上に置かれてた
そしてUの字を逆さにした形のコードみたいなのを、
ヘッドホンみたいに頭につけている(「イヤホンかな?」と私は思った)
なんとなくみんな洗練された感じがするというか
霊的なものではなく、セレブを前にした時のような感覚で
「私とは違う種類の人たちだ」と感じた
同時に「病気の人たちなのかな」とも何故か思った
とにかく私には場違いな空間に思えて、長く居たら怒られるような気がしたから
急いで通り抜けて両親のいる車両まで戻ろうとした
続きます
- だけどなんと次の車両もまたその妙な雰囲気の車両
静かで、みんな目を閉じてて、姿勢がよくて、変なイヤホンしてる
「道を間違えた!?」「迷子になった!?」と小心者の私はパニック
引き返そうかどうか迷ったものの、ドキドキしながらそのまま進んだ
その次の車両は普通の車両だった
でも両親の姿はなくて、さらにその次の車両でようやく見つけることが出来た
その時はとにかく無事に両親のもとにたどり着いた安心感で
「こんな光景を見た」みたいな話は両親にはしなかった
というか私の中で「あれは特別な人たちの車両」ということで納得してた
「私とは違う種類の人たち」という感覚も強くて、
なんていうか「関係ないや」と思ってた
それからしばらくの間は「新幹線にはああいう車両があるものなんだ」と認識してた
成長するにつれて「ちょっと変な光景だったかも?」と思い始めたけど
話のネタにするにはインパクトに欠けるかなと今まで誰にも話してなかったので
今回初めてこうして書き込んでみました
文章にしてみるとやっぱり地味だけどw