- 28 :本当にあった怖い名無し:2011/02/28(月) 23:44:13.21 ID:W3ztiPBd0
- >>17の親戚の家であった話 その2
先述のとおり盆と正月に行ってよく泊まっていたんだけど、これも盆での話。
その家は昔から食堂をやっていてね、でも田舎だから客はあまりいないんだ。
そこに大きな台所があって便利だからか、みんなご飯なんかそこで食べていた。
でも盆はね、大人も子供も全員寝るのが早かった、ある理由があったからなんだけど。
まずは子供たちが先に「早く寝なさい」なんて言われて食堂から追い出されるんだよね。
けどいつだったかひい婆ちゃんが大量にうどんを作っていることに気づいたんだよ。
だから俺が「お客さんが来るの?」と聞いたんだけど「ちょっとね」とはっきり答えてくれなかった。
そのことに気づいてからは毎年注意してみるようになったんだけど、ひい婆ちゃんは決まって同じようにうどんを作っていた。
そんなある年の夜、寝ていたんだけどションベンがしたくなって目が覚めた。
で、トイレへ行こうとしたらさ、トイレに行く途中にある廊下に食堂に通じるドアがあるんだけどさ
そこのドアの前を通りかかったときに誰かの話し声が聞こえたんだよね。
そしてその声の出所を探るとやはり食堂だったんだ。
でも食堂には誰もいなくて明かりもついていない、家人は俺ら親戚も含めて早く寝ている。
だから話し声が聞こえるのは妙な話なわけだ。
長くなったのでつづく。 - 29 :本当にあった怖い名無し:2011/02/28(月) 23:48:53.67 ID:W3ztiPBd0
- >>28のつづき。
俺は好奇心からこっそりドアに耳をつけて声の主が何を話しているのか聞いてみたらね、
声の主は複数いて「やっぱりおいしいね」「うんそうだな」とか言ってんの。
恐怖心もあったけどこっそりドアをあけて誰がいるのか見てみようとドアノブに手を伸ばしたところでね俺の肩に手が乗ったんだ。
なのでびびりながら後ろを振り返るとそこにはひい婆ちゃんがいた。
そしてひい婆ちゃんに連れられてトイレに行き用を済ませ、食堂(店の食堂ではなく家族の食堂)に連れて行かれた。
そこでこういう話を聞かされたんだ。
「ここは駅前の食堂だからね、昔からいろんな人が食べにきてくれた。
食べ終わったあと「ごちそうさん、また来るわ」なんて言ってくれる人もいてまた来てくれた人もいるけど
これなかった人もいるんだよ、出先で不幸に遭ったり戦争で亡くなったりしてね。
でもそんな人たちは亡くなったあとでも盆で帰ってくるときには店によってくれるんだよ」
それから数年後にひい婆ちゃんが亡くなりその家も老朽化で取り壊された。
だから真実かどうかすら分からねえけどね。
ありえない場所、もう会えない人、今ではない時間、 幼い頃の不思議な記憶、 見えるはずのないもの。 そんな、怖くはなくても奇妙な経験を書き込むスレッド、 「不可解な体験、謎な話~enigma~」のエピソード置き場です。