通夜の寝ずの番

402 :本当にあった怖い名無し[sage]:2010/10/08(金) 23:46:46 ID:aWVPV9Qx0
祖母から聞いた話。

祖母のお母さん(私からしたら曾祖母)が亡くなって、その通夜の晩に
祖母とすぐ上の姉が寝ずの番をしていたらしい。

全国的にそんな風習があるかどうかわからないけれど、祖母の住んでいた地方では
通夜の晩は身内が交代で起きていて、線香と蝋燭を絶やさないようにしなければ
ならなかったとか。

母親(曾祖母)を安置した部屋の隣でおしゃべりしながら起きていた二人だけど、
途中で話に夢中になってしまって、すっかり線香のことを忘れてしまった。
一瞬二人の会話がとぎれたときに、「よっちゃん…、よっちゃん…、線香が切れかけて
いるよ…」とかすかな声が聞こえたらしい(祖母はヨシコなので、よっちゃんw)。

祖母のことを呼んだその声、姉も一緒に耳にしていたらしい。

祖母のことを『よっちゃん』と呼ぶのは家族だけ。しかも、その声が母親の声に似ていた
ものだから、二人は意を決して隣の部屋を見たところ、線香が今にも消えそうになっていたらしい。
祖母とその姉が無意識の中で「そろそろ線香が消える」と思っていたのが声として聞こえたように
思ったのかもしれないけれど、私は母親(曾祖母)が自分の娘たちに声をかけたのだと思っている。

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