- 797 :自治スレでローカルルール他を議論中:2010/10/30(土) 15:46:45 ID:voob49AU0
- 同窓会で思い出した体験。
私が通っていた小学校は、全校生徒100人程度の小さい学校だった。
春と秋の年に二回、写生大会ってのがあった。
丸一日外で下書き、あちこちに散らばれるので、半分遊びのようなイベントでみんな楽しみにしてた。
地方なので題材は漁港だったり、テトラポットを作っている工事現場の重機だったり、
今考えると結構危険な気もするが、毎回学校の外で行われた。
三年生の時、近所で牛を飼っている家があり、その牛が題材になった。
どうしても先生の目が行き届いてしまう広さなので、この時ばかりはみんな真剣に取り組んだ。
個別に仕切られた柵の中で餌を食べる牛、その周りを超デカい犬が走り回っていた。
家主さんが、自分より大きい犬を紹介する。
耳の毛がセーラームーンみたいになびいてて、クリーム色のスマートな犬だった。
お隣さんのシーズーも年をとったらこんなに大きくなるんだ~たいへんだな~なんてバカなこと考えてた。
当時は人の背丈より大きい犬になんの疑問も抱かなかったんだ。
絵心が無い私は、背景無しで牛の全身と、超デカい犬を描いた。
後日、色塗りして完成した絵を提出すると、「なんで牛より犬を大きく描くのよ~」と笑う先生。
しかし、他にも巨大犬を描いた生徒が数人いて「先生を馬鹿にしてるの?」と怒り出す。
もちろん団結していたわけではないし、みんな照れ屋さんで隠しながら色塗ってたりしたわけでお互いのは見ていない。
あの犬すげーデカかったよね~キリンみたいだったよね~とヒソヒソしあった。
その後、友達と何度か見に行ってみたがデカい犬を見ることはできなかった。
ありえない場所、もう会えない人、今ではない時間、 幼い頃の不思議な記憶、 見えるはずのないもの。 そんな、怖くはなくても奇妙な経験を書き込むスレッド、 「不可解な体験、謎な話~enigma~」のエピソード置き場です。