- 841 :本当にあった怖い名無し[sage]:2009/10/25(日) 14:00:38 ID:wJ4ftV/z0
- 5年くらい前、独り暮らしの自宅の中で突然、加齢臭がした。
なんかこう、時折ふわーっとくる。
まるでそこにオッサンがいて歩いているような感じ。
まだ20代だった俺は、「えっ?俺もう加齢臭?」
って焦ったんだけど、なんか俺でもなさげで、
部屋の中やら全部原因を探ったんだけど、わからず。
それが一日の中で何度かあり、2.3日続いた。
それから、朝方に出勤準備をしていると、
ワードローブを開けたら、ハンガーにかけていたスーツがばさっと落ちてきた。
「なんだよこの時間ないときにめんどくせえ」って思っていたら、
続けざまにイトコから電話がきて、「オヤジが亡くなった」と。
その叔父さんは、早く亡くなった俺の父の兄で、金銭やら面倒見てくれた人。
電話くれたイトコはその息子だったんだが、
「実は3日前から危篤状態だったんだけど、オヤジが、
俺が死んだら連絡してやってくれ。死ぬまではするな。
あいつ(俺)は仕事放り出して来るだろうから、悪いだろ」と言っていたそうで。
父親代わりな面もあり、俺も見た目が似ていたこともあって、ショックを受けつつ急いで帰郷準備。
何も考えずに、落ちたスーツをそのまま着ることにした。
帰郷の電車の中、「もしや、あの匂いは叔父さん?」なんてフト思った。
俺の姉も急いで東京から帰郷してきたんで、その話をしたら、
「あーーー、私もそれあったのよ!」と。
だからその話をイトコにしたら、叔父さんの部屋に入れてくれた。
するとまさにその匂いで、俺と姉で言葉にならなかった。
さらに気づいたのはそのスーツ。
俺が就職するとき(その2年前)叔父さんが、
「黒なら冠婚葬祭で着られるし、もっておいたほうがいい」
なんて言って、お祝いで買ってくれた物だった。
ありえない場所、もう会えない人、今ではない時間、 幼い頃の不思議な記憶、 見えるはずのないもの。 そんな、怖くはなくても奇妙な経験を書き込むスレッド、 「不可解な体験、謎な話~enigma~」のエピソード置き場です。