- 初恋の相手とのできごと。
鮮明に覚えているのに、相手の顔も名前も覚えていない体験。
7歳の頃、同じ学年で別のクラスの男の子と仲良くなった。
当時、私はいじめられたりすることもあって、一緒に帰る友達とか皆無だった。
下校時、彼はいつも校門のところにいて一緒に帰ったり、寄り道して遊んだりした。
で、土曜日(当時は土曜日は午前中のみ授業があった)一緒に帰っていると
『明日一緒に遊ぼう』と誘われた。
快諾したら『かわいい格好して来て、お姫様みたいな格好がいい』って言われた。
なんで?って訊いても理由は教えてくれなかった。
当日は私の持っている中で一番のお気に入りを着ていった。
彼は家まで迎えに来てくれて『わぁ!かわいい』って言ってくれた。
それで、『Aちゃん(私)のお父さんとお母さんに』って小さい箱と手紙を渡された。
封筒の表には、Aちゃんのお父さんとお母さんへって書かれてた。
字は彼の文字だと思う、子供特有感じのする文字だった。
箱は本当に小箱、大きさ的には子供の片手に納まるくらいの大きさの真っ白な箱だった。
母を呼んで箱と手紙をそのまま母に渡した。
その後二人で遊びに行った。
どこをどうやって行ったのか覚えていない。
ただ手を繋いでいたから、そのまま彼についていった。
長いので分割します。
たどり着いたのは小川。
小川といっていいのか分からないくらい水深も浅く川幅もない川。
その小川のすぐ傍の少し小高くなった所に神社があった。
小川で虫取ったり、花を摘んだり、魚探そう!とかやっていた。
私はお気に入りの服を汚さないように気をつけて遊んでいた。
神社の鳥居の手前にある石段に腰掛けてお菓子を食べて
また遊ぼうとしたら、川の中で私が転んだ、膝をひどく擦りむいた感触があったけど
ジンジンするだけで傷はなかった、なのに血が流れてきた。
股間から血が流れていた。
だけど股間なんか打ってない、別に尻餅ついたわけじゃなかったし。
流れる血を見て私はパニくった、彼はパニくる私を見ながらニコニコしてた。
『なんで笑ってるの?私死んじゃうかも』って泣いた。
彼は『怪我してないよ、大丈夫だよ死んだりしない。良かった』とか言う。ちっとも良くないのに。
私は流血ですっかり萎えてしまって、帰りたいと言って彼と帰った。
さらに分割します。
- いつも下校時に別れるところでさよならして帰宅。
母に怪我をしたって報告をして、下着を脱いで確認したけど血なんかついてなかった。
どこも怪我してなかった。
ほっとして、母に彼から貰った手紙と箱のことを聞いてみたら
『あぁ、うん。』って濁されて終わった。
二人で遊んだ翌日から彼と会えなくなってしまった。
いつもの校門の所にいないし、待っていても来ない。
探そうと思っても、何組に在籍しているのか知らなかった。
連れて行ってくれた、あの小川と神社もない。
姉と兄に話しても、そんな場所は知らないと言われてしまうし
手渡ししたはずの、彼からの手紙と小箱の存在も翌日以降、母は知らない、貰ってないと言い出すし…。
休み時間に別のクラスを探し回ったけど彼は見つからなかった。
背格好と髪型を言っても、そんな子いない、知らないと言われる。
7歳の私ができる限りをしたけど、彼は見つからなかった。
突然いなくなってしまったのも、手紙と小箱のことも、
神社と小川がないのも、大好きだったのに顔と名前がすっぽり抜け落ちたように忘れてしまっているのも
股間からの流血も、彼の言動も、全部が私にとって不可解。
- 大体、彼とはいつも通学路で別れていて、一度もお互いの家に行き来していないのに
どうして迎えに来れたのかもわからない。
本当に不可解。
- 悪戯されたんでしょうか・・・。
母は亡くなってしまったので、もう箱のことも手紙のことも
悪戯されたのかどうかも分からなくなってしまっています。
当時の私は、それはもうしつこく母に手紙と箱の事を訊きました。
ひょっとしたらお別れの手紙で、住所とか書いてるかもしれないと、
住所が分かれば手紙を出したいって思っていたので…。
私は彼が大好きでした。
将来結婚する約束とかしてたしwwww
彼との約束があったからってわけではないけれど、この年齢まで結婚も出産もせず
このまま私の人生は病気で幕を閉じそうですけどね。
その病気っていうのが子宮が元発になっているので、なんだか股間からの流血と
オカルト的な繋がりあったりして…なんて思ったり。
不可解な体験と記憶だけど、本当に何か悪戯されていて
そのせいでこういう記憶があるのならば、思い出さないほうが良さそうですね。