隣村へ御使いに

608 本当にあった怖い名無し [sage] 2011/12/05(月) 20:50:54.21 ID:X1fGRspH0 Be:
猫スレでもなく、ばあちゃんスレでもないのでこちらでもOK?

明治生まれの曾祖母が若いころ、隣村に御使いに行ったそうな。
手紙と、ぼたもちの入った重箱を風呂敷に包んで、車も列車もない
田んぼ道をひたすら歩くこと数時間。
疲れてたので、道端のお稲荷さんとこの階段で一休み。
ちょっとのつもりがお天気も良かったので半時ほど眠ってしまったらしい。

目覚めて再びてくてく歩き、隣村について風呂敷を開けるとびっくり。
ぼたもちが空になっていたそうな。
手紙は無事だったが、ぼたもちの件はひたすら謝り倒したらしい。
「あんまり美味しそうだったので、お狐様が食べられたんだろう」
という話になり、笑って許してくれたとのこと。

まあおおらかな時代だったんだろうね。
曾祖母はそれからお稲荷様を大事にするようになった。

今年のお盆に廃屋となった曾祖母の屋敷をひさしぶりに見に行ったら、
庭に白狐が棲みついていた。アルピノかなんかだろうが縁起がいいかも。

子孫の自分はぼたもちも油揚げの味噌汁も好きだが、個人的には
曾祖母が寝ているときに誰かがつまんじゃったんではないかと思っているw

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