- 5、6年前、山梨県での話。
バイト先のスタッフ12人くらいで車三台で深夜に
遊びにでかけたとき、他の車とはぐれてしまってなんとか
合流しようとしてるうちに何故か畑に囲まれた細い道を
走る羽目になってしまった。
近くにあるはずの甲州街道に出ようとしてもなかなか辿り着けず、
後部座席にいた自分は辺りを見回すしかなかった。
- 夜中の2時とか3時で街灯はほぼ皆無で真っ暗。民家とかもなくて
見事に畑ばかり。なのに窓のすぐ外を見ると、難しいというか
怖い顔をしたおじいさんが畑の中に立っておにぎりを食べながら
こっちを見ていた。目が合う距離、車から1メートルも離れて
いないところをゆっくりと通り過ぎたわけだが、遠ざかる
おじいさんを尻目に運転してる上司や同乗の先輩に
「今おじいさんがおにぎり食べてましたね」って言ったら
口々に「見てなかった」とか言われて、自分としては
あんな近くにいたのに?と驚かずにいられなかった。
それで今でも、あのとき深夜に人家もない畑の真ん中で
荷物を持たないおじいさんがどうしておにぎりを食べてたんだろう、
っていう疑問が頭から離れずに残っている。
- 格好はいたってふつうの農家のおじいさん、って感じでしたが
言い忘れてましたが季節はブドウもとっくに終わった初冬で、
畑もそんなにわさわさ実ってる印象じゃなかったんですよね
だから畑にいる理由が分からなかったというか
なんだったんでしょうね