ショートカット

224 :本当にあった怖い名無し[sage]:2009/11/18(水) 04:07:53 ID:o4J9NgtNP
小学校の頃の体験です。

私が通っていた校舎は4階建てでした。
校舎の両端にそれぞれ階段があって、東階段と西階段と呼ばれていました。
東階段部分の校舎は3階までしかなく、4階部は西階段からのみ行ける構造でした。
低学年の私の教室は東階段の脇でしたので、4階の音楽室に移動するのが
面倒臭くて本当に嫌いでした(音楽が嫌いだったので気も進まなかったし)。

その日も、音楽の授業のために4階まで行こうとしていました。
東階段を3階まで上ってから、3階の廊下を西階段まで歩き、
4階に行くつもりでした。ところがいざ東階段を3階まで登ってみると、
もう一つ上に行く階段があるんです。東階段部分には4階部分は存在せず、
階段もいつもはないのですが、不思議には感じつつも上っていくと、
自分が西階段部分の4階にいることに気づきました。まさにワープでした。
そのときの私は不思議というより「こんなショートカットできるんだ、ラッキー」
という感情を持ったのを今でも覚えています。

ここまでだと、勘違いで落ち着きそうな話です。
でも、その後も私は音楽の授業の前には「今日はショートカット使えるかな」と
祈るような気持ちで東階段を上がるようになりました。
そして、大体3回に1回は東階段から西階段にワープしていました。
今でこそありえない話と思いますが、当時の自分は出来て当然と思ってたんです。

小学校の中学年になって東階段の2階近くに教室が移動してからは、
ショートカットの必要も無くなったので起こらなくなりましたが、
あの体験は本当にワープしていたのか、自分の心がそう見せていたのか...。
今でもたまに思い出します。

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