- 511 :本当にあった怖い名無し:2009/05/06(水) 07:14:42 ID:UA0oOqJC0
- 私が子供の頃です。当時は病弱で、よく熱を出してばかりいました。
ある夜の事でした。私は2階の窓際で寝ていました。
すると、熱で朦朧としながら仰向けで寝ている私の左腕が、チクチク痛むのです。
ぼんやりとした意識のなかで、左側に顔を向けると何もありません。
寝苦しいのですが、眠いので目を閉じると、またチクチク左腕が痛むのです。
起き上がって良く見ると、布団と窓の間に何かがうずくまっていて、更に良く見ると黒い小人みたいな人間が、口を尖らせて私の腕に何かを吹き付けています。
びっくりして大声を出したら、母が飛んできて「何事か」と言いますので訳を話したのです。
しかし、「寝ぼけたんだよ」と言って取り合いません。
また眠りに入ろうとすると、左腕が痛みます。
目を開けると小人がいます。
大声を出すと母が飛んできました。「寝ぼけないで寝なさい」と言うだけです。
また目をつぶると左腕が痛み、目を開けると小人です。
母を呼んでもダメだと思って父を呼びましたら、来てくれません。
来てくれないのかと思っていたら、突然ドアがあいて父が飛び込んできました。
「左手が痛いよ。何かいるよ」と言ったら、窓際の布団の脇に手を入れて、何か黒いモノを鷲掴みにしたようですが暗くて見えません。
窓をあけて、叩き付けるように放り出して「これで大丈夫だよ」と言いました。
そのあとは左腕が痛むことも無く、朝までぐっすり眠れて熱も下がっていました。
その後、父にあれがなんだったか聞いてみた事はないのですが、間違いなく何か鷲掴みにして外へ叩きつけたのは確かです。
13年前に父は他界しましたので、今となっては聞くこともできませんが。
ありえない場所、もう会えない人、今ではない時間、 幼い頃の不思議な記憶、 見えるはずのないもの。 そんな、怖くはなくても奇妙な経験を書き込むスレッド、 「不可解な体験、謎な話~enigma~」のエピソード置き場です。