- 676 :本当にあった怖い名無し[sage]:2011/05/05(木) 22:25:54.82 ID:LmgW+f6q0
- 7、8年くらい前の出来事
その日はバイトの休日で、オレは渋谷に出てレコード店を見て回っていた
次はハンズ周辺の店に行こうかと歩きだし、パルコ付近で信号待ちをしていた時だった
左斜め後方から1人の女性が近づいて来て、オレに声を掛けてきた
会話の内容はよく覚えていないが、だいたいこんな感じだった
女性「こんにちは、ちょっとお時間よろしいですか?」
オレ「はい?」(視線を下にし、女性を横目に見た。若く可愛らしい声だった)
女性「近くのアトリエで作品展をやっているのですが、よかったらお見えになりませんか?」
(手にはチケットが握られていて、椅子の上に置かれた高そうな陶器の写真が目に入った)
オレ「いやぁ・・・」
(うわぁ、キャッチかぁ~ 周りに人もいるし、こんな所で恥ずかしい。
早く信号変って~と思いつつ、軽く手を振ってごめんなさいの仕草をした)
すると女性は、なかば自虐的な感じで、思いもよらぬ言葉を口にした
女性「う~ん やっぱりそうですよね、嫌ですよねぇ、こんなツギハギだらけの顔と一緒じゃ・・・」
オレ「!?」(えっ、なんかいま ツギハギ言った? なにそれ)
すると直後に信号が変わったので、オレはその女性の顔を見ることなく、その場を去ってしまった
おわり
この出来事を、いまでもたまに思い出しては、その時のことを考える
オレは彼女の顔を見るべきだったのか? そして、見たら何を思ったのだろうと・・・
ありえない場所、もう会えない人、今ではない時間、 幼い頃の不思議な記憶、 見えるはずのないもの。 そんな、怖くはなくても奇妙な経験を書き込むスレッド、 「不可解な体験、謎な話~enigma~」のエピソード置き場です。