- 64 :本当にあった怖い名無し[sage]:2010/05/07(金) 17:29:23 ID:xoI1opfA0
- 話が無いみたいだから投下。
あれは20年近く前、俺が小学校に上がる前のこと。
家族で沖縄に里帰りをしていた。
夜、ふと目を覚ますと部屋の中は真っ暗で、
ぼーっとしてまた寝付けるのを待っていた。
部屋の壁を眺め、流れていく影を目で追いながらじっと待つ。
静かに、ゆっくりとただ流れていくたくさんの影達。
影絵のように、ゆらりゆらりと。
いつまでも、行列が途切れることは無く壁の端から端に消えていく。
そして、見慣れた俺はようやくその異様さに気付き
母達を起こそうと揺さぶるが誰も起きない。
仕方なく布団に包まり、恐怖のあまり震えていたが気絶した。
翌朝、変な姿で寝ている俺を起こした母。
壁に向かって泣きじゃくり怯える俺に、
母達は影なんて無いよ、怖くないよって壁を確認してくれた。
ほっとしたものの、俺は怖くて違和感について言い出せなかった。
…影って、全く明かりも無いのに見えるのか?
見えていたのは本当に影なのか?
影だとしたら、たくさんの何が俺達の背後を…通過、していたんだ?
ありえない場所、もう会えない人、今ではない時間、 幼い頃の不思議な記憶、 見えるはずのないもの。 そんな、怖くはなくても奇妙な経験を書き込むスレッド、 「不可解な体験、謎な話~enigma~」のエピソード置き場です。