- 706 :本当にあった怖い名無し:2009/12/04(金) 18:00:57 ID:mWbpBK/MO
- 昔、働いていた会社の女性Aさんから聞いた話です。
Aさんは10年程前に、友達と、京都へ旅行に行ったそうです。
ところが、友達とはぐれてしまい(その頃、まだ携帯を持っていない人の方が多く、Aさん達も持っていなかった)取り敢えず、大きな道に出ようとしたそう。
Aさんは、京都には何度か来たことがあり、決して方向感覚が悪い方ではないのに何故か、その時は頭の中に地図が浮かばず、どっちに行けばいいのか分からなくなったそうです。
誰かに道を聞こうにも、周りには誰も居ない。不安になりながらも道を歩いていると、前方から笠を被ったお坊さんが歩いて来たそうです。
けど、何か不気味に思い、声を掛けずに通り過ぎようとした時、「もののけが憑いている」と、お坊さんが低く呟き、両手で何か《印?》の様なものを切って、指を鳴らしたそうです。
その瞬間、Aさんの頭に、どれだけ考えても思い出せなかった地図が浮かんだそうです。
訳が分からないまま、Aさんが、取り敢えずお礼をお坊さんに言おうと顔を上げると、誰も居なかったそうです。
Aさんは無事、知っている場所に出て友達と会えたそうです。
「もしかしたら、あのお坊さんは、ご先祖様か何かだったのかな?」とAさんは笑っていました。
長くなりましたが、お付き合いありがとうございました。
ありえない場所、もう会えない人、今ではない時間、 幼い頃の不思議な記憶、 見えるはずのないもの。 そんな、怖くはなくても奇妙な経験を書き込むスレッド、 「不可解な体験、謎な話~enigma~」のエピソード置き場です。