祖先の霊

578 :1/2:2009/05/08(金) 01:37:28 ID:3PEXAqXK0
以下は私が聞いているその時の私の母の体験談です。

今から70年以上前のおそらく昭和6年前後の出来事ですが、私の母方の祖母の実家で法事をしていたときのこと。
突然祖母に祖先の霊が乗り移り「我は細川四郎左衛門なるぞ」とか「我は綾民部の守なるぞ」とか「我はなに姫なるぞ」などと
四、五人の名前を名乗り、「何百年の間、水一つもらって飲んでいないので喉が渇いてたまらない、水を持て」と言うので
コップに水を持ってくると、「こんなものでは足りない、この大鉢に水をなみなみに持て」と言われ、そこにあった水が一升も入る鉢を差し出されました。
(このとき男の霊が憑いた時には男の声に声色が変わったそうです)祖母は一気にそれを飲み干すと、「なお疑う者あれば、今夜正法寺に集まるよう」と言って霊は消えたそうです。
(それらの人物は後に寺の記録で実在の人物であることが確認出来ました。)

その夜みんなが半信半疑で寺に集まっていると、突然火の玉が飛んできて庭に落ちると物凄い音とともに飛び散り、
お堂の中でお茶を飲んでいた大人達がなんだなんだと飛び出してくると同時に、今までただの山だったお寺の前の「城山」がお城に変わり、
立派な追手門が出現し、早馬(伝令)と思われる馬が駆けてくると、腰元が薙刀を小脇に抱え、たちまち人馬が飛び交う戦が始まったそうです。

579 :2/2:2009/05/08(金) 01:40:38 ID:3PEXAqXK0
その時の戦死者を合葬した上に植えた木の上に一人が登り、悔しそうに木を揺すっている姿もあったそうですが、
この場面は現代の実際に植わっている木を揺すっていたことになり、翌日その場所に行ってみるとその木の葉が一面に散っていたそうです。
その光景は当時6歳前後の母にはまるで白黒映画を見ている様で、母はその時祖母に抱かれて障子につかまり手がわなわな震えていたことをはっきり憶えているそうです。
その場には親戚一同30人ほどが居たのですが、全員その情景を目撃しましたが、面白いことにその中に一人だけいた親族以外の人には何も見えなかったそうです。
翌日山狩りをして祖母が指し示すところを掘ると家紋入りのかんざしや小刀などが出てきたそうです。(その時出土したものは今も正法寺にあるということです)

更にこの話には後日談があるのですが、当夜城山から一里(約4キロ)程離れた町から山全体がボーっと明るくなったのが見え、村の青年団の祭りでも始まったのかと
思って自転車で駆けつけ山のそばまで来たところで明かりが消え、何があったんだろうと不思議がり、地元の地方紙の青木と名乗る新聞記者が村祭りが行われたと思って取材にきて
この話を聞き、一面に「神霊現る」という記事になったそうです。

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