- 712 :本当にあった怖い名無し[sage]:2009/08/16(日) 11:19:34 ID:7iuU3FdI0
- 私が幼い頃に体験した事なのですが、
以前、家で猫を飼っていました。
その猫は元々野良猫だったのですが、私の親が餌を与えてるうちに懐かれて、
そのまま飼おうということになりました。
割とおとなしい猫で、外に出していても、いつもきちんと家に戻ってきました。
そんなある日、居間で家族でくつろいでいると、突然猫が壁にかかった絵に向かって、
まるで他の猫とケンカをするように激しい威嚇を始めました。
その絵は風景画であり、一見何の変哲もないようでしたが、
奇妙な点として、絵には手足の異常に長い人影が描かれていた気味の悪い物であったことを覚えています。
そして、そのあまりの突然の猫の挙動に、皆呆然としていましたが、
父が猫をなだめようと近づき、抱き上げようとした瞬間、猫は窓から外へ逃げてしまいました。
結局、その後猫が二度と戻ってくることはありませんでした。
父は何故か翌日にはその絵を外し、処分してしまいました。
いつも温和な父の恐そうな表情が印象的でした。
その絵は父の友人が東南アジアへ旅行に行ったときの土産だそうですが、部屋に飾っておきながら、
父もその絵に嫌なイメージを持っていたそうです。
一体猫はその絵から何を感じ取ったのか、10年以上経った今でも気になります。
ありえない場所、もう会えない人、今ではない時間、 幼い頃の不思議な記憶、 見えるはずのないもの。 そんな、怖くはなくても奇妙な経験を書き込むスレッド、 「不可解な体験、謎な話~enigma~」のエピソード置き場です。