- 381 :本当にあった怖い名無し[sage] :2008/11/21(金) 04:43:16 ID:JZskl4Ua0
- 私の父が死んだときの話
父は私が中学生ぐらいから、女、ギャンブル、酒
暴力に狂って、隠し子までいた。
そんなこんなで親は離婚して、愛人と暮らしていたらしい。
それでも私は小学生のころの記憶(父とキャッチボールしたり、
楽しかった日々、仲のよかった両親)もあり、
父とは連絡を取り合ったりして、父のことは大好きだった。
しかし俗にいうアル中状態、愛人と隠し子との暮らしも
長くは続かなかったらしく一人で暮らしていた。
そのころ私は大学を卒業後地元から離れて暮らしていた。
もう精神的におかしかったのだろうか、それとも寂しかったのだろうか
朝昼夜問わず、電話をかけてきた。仕事中であろうとも
電話に出るまで鳴り続ける電話にうんざりしながら、
『もういい加減にしてくれ!!』と伝えたがそれでも鳴る電話。
ほかの知り合いにもかけているようで、周りは迷惑しているようだった。 - 382 :本当にあった怖い名無し[sage] :2008/11/21(金) 04:43:58 ID:JZskl4Ua0
- そして今年の2月父は死んだ
そのとき通夜で親類全員の携帯電話、家の電話すべてが鳴った。
着信履歴は全員父からのようだ。
パニックになりながら、電話に出たものの、相手は何も言わない。
全員パニックになりながら
『もしもし』
『もしもし』
これを繰り返しているが、反応はなにもない。
父の母(ばあちゃん)が
『○○あなたはもう死んだの、私ももう年だしもう何年もしないうちに
そっちに逝くから寂しがらなくていいのよ』
といった瞬間、ほかの電話は切れたようだった。
私の電話は最後に
『幸せになれよ』
と言って切れた。大好きだった父の声に涙が出た。
ほんとは一緒に酒飲んだり、一緒にドライブいったりしたかった。
なんでこんなことになったのか、幸せな家族だったのに、どこで間違ったのか。
そんなことを思いながら、今も父の電話番号は俺の携帯の中にある。
ありえない場所、もう会えない人、今ではない時間、 幼い頃の不思議な記憶、 見えるはずのないもの。 そんな、怖くはなくても奇妙な経験を書き込むスレッド、 「不可解な体験、謎な話~enigma~」のエピソード置き場です。